理事長　秋元 五郎   　我が故郷｢いわき市｣は、静岡市に1位の座を譲りましたけれども、尚全国2番目の面積をもち、関東から東北にまたがる地域の｢かなめ｣に位置する、人口35万人の中核市です。 　東京へは常磐道で2時間の近距離にあり、ますます東北と関東圏を結ぶ重要な拠点都市としての役割が期待されております。 また海の玄関口として東北有数の小名浜港があり、この港を中心に小名浜臨海工業地帯が太平洋に面し広がっております。 　他方、海の幸、山の幸など豊かな自然が豊富に残されており、気候も一年を通して温暖なこともあり、とても住みやすくそして人間に優しい風土をつくり上げております。 　一昔前を考えて見ますと、我がふるさとは資源にも大変恵まれておりました。その一つに日本の近代化を支えた「石炭」があり、日本の重要なエネルギー源として 大きな役割を果たしてきましたことは、皆様よくご存知の通りです。

しかし、このことは必ずしも我が業界にとっては幸運なことばかりではなかったようです。 当時静かに進んでいたエネルギー革命は、世界の需要を石炭から石油へと大きく変化させ、地場産業である「石炭産業」の発展をいつまでも許すことはありませんでした。 　徐々に「石炭」を仕事場としていた組合員の多くが、どこよりも大きな苦難を味わうことになりました。しかし昭和38年新産業都市の指定を受け、行政による企業誘致や工業団地等のインフラ整備により、小名浜地区、勿来地区を中心に｢化学｣、｢肥料｣、｢金属精錬｣,｢火力発電所｣,｢製紙｣など新規産業の誘致や事業創出が図られました。 　わが組合員企業もこれを契機に各々が事業転換を図り、新規事業に必要な技術の習得向上に努力を払いつつ今日の地位を築き上げましたことなど、これまで知らなかった先輩たちの苦労や過去の歴史を垣間見る時、後輩として頭が下がる思いでございます。 　さて、当「いわき金属工業協同組合」におきましても、これまでに組合員数減少など大変な紆余曲折がありましたが、現在では60社有余を数え、製缶、配管、鉄骨、機械加工 設備メンテナンス、鋳造、表面処理、金属板金など幅広い分野で活躍し、地元産業界に大きな貢献を果たしております。 　先ごろ当組合は創立50周年を契機として、平成16年6月29日付で「いわき地区鉄工業協同組合」から「いわき金属工業協同組合」と名称変更をいたしました。 　このことにより、組合員の入会資格は広く「鉄工業及び金属工業に関連する事業者」とすることとなり、また、組合員の入会地区も「いわき市及び双葉郡」に拡大いたしました。 　また今後の取組といたしましては、この厳しい時代を乗り切るため組合としてどうあるべきかを模索しつつ、謙虚に協同組合の原点たる「組合員の相互扶助の精神」に立ち返り、相互の自主的な事業活動を側面からお手伝いをさせていただきたいと思っております。 　組合員各位から「入ってよかった」と言ってもらえるような組合に早くなれますよう、事務局ともども一丸となり頑張って参りたいと思っております。どうか今後とも尚一層のご指導ご支援を賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。 　最後に今回組合ホームページをリニューアルするに当たり、ここに会員企業と関連サイトをあわせてご紹介させていただき、 訪問されました皆様との交流拡大の場となりますことを、心よりご祈念申しあげます。

歴代 年 氏名 所属 初代 昭和29年〜昭和31年 鈴木 甚蔵 福島産業 株式会社 第2代 昭和31年〜昭和34年 佐藤 源吉 佐藤鉄工産業 株式会社 第3代 昭和34年〜昭和38年 関口 義久 東北ネヂ製造 株式会社 第4代 昭和38年〜昭和47年 磯崎 隆次 磐城興業 株式会社 第5代 昭和47年〜昭和52年 近藤 国弥 株式会社 東北鉄骨 第6代 昭和52年〜昭和54年 会川 定一 会川鉄工 株式会社 第7代 昭和54年〜昭和58年 山野辺 登一 山登機械工業 株式会社 第8代 昭和58年〜平成05年 鈴木 春季 株式会社 三洋鉄工所 第9代 平成05年〜平成08年 小野 正勝 株式会社 小名浜製作所 第10代 平成08年〜平成13年 本間 敏一 株式会社 本間機械工作所 第11代 平成13年〜平成17年 関口 隆秀 東北ネヂ製造 株式会社 第12代 平成17年〜平成23年 野木　 清 株式会社 サカエ鉄工所 第13代 平成23年〜平成29年 鈴木 倉巳 株式会社 鈴倉プラント建設 第14代 平成29年〜 秋元 五郎 有限会社 秋元機工